会社を退職することが決まったけれど、保険証はどうすればいいの?
このように悩んでいる方も多いかと思います。
今回はそんな方に向けて、退職後の保険証の取り扱いについて説明したいと思います。
目次
退職後は必ず保険証を会社に返却しましょう
もし返却をしなければ、以下のような事が起こります。
・被保険者資格を失った状態になり、診療代金が全額負担になる
トラブルを避けるためにも、きちんと会社に返却しておきましょう。
返却方法
返却は、手渡しが望ましいでしょう。
しかし「退職した会社に行きたくない」「会社まで距離がある」などの理由から、直接会社へ行くことが難しい場合もあります。
このような場合には手渡しによる方法でなく、保険証を郵送する事も可能です。
では、どのように郵送すればよいのでしょうか?
郵送する場合のポイント
- 書留で送付する
書留で送付することで、郵送した記録が残るので安心できます。
この場合、一般書留か簡易書留のどちらかで問題ありません。
- 「保険証在中」と書かない
履歴書などの場合「履歴書在中」と記載することがありますが、盗難や紛失のリスクを避けるために中身を分からないようにしておく必要があります。
- 添え状を同封する
何か書類を送付する際には添え状は必須となります。
以下に添え状の例文がありますので、参考にしてください。
〇〇部 〇〇様
〇月〇日付けで退職しました、元〇〇部の山本太郎です。
保険証を返却致しますので、お手続きよろしくお願い致します。
直接お返しできなくて大変申し訳ございません。
〇年間、様々な面で大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。
御社の益々のご発展を心よりお祈り致します。
元〇〇部 山本太郎
期間はいつまで?
最終出勤日を過ぎても、退職日まで保険証は有効となっています。
そのため、退職日より早く返却する必要はありません。
しかし、被保険者資格喪失後5日以内に手続きをしないと企業がペナルティの対象となり、トラブルが発生してしまいます。
退職日を過ぎたら、なるべく早く返却をしましょう。
保険証を紛失してしまった場合
この場合、再発行が必要となりますので速やかに会社に連絡をしましょう。
社会保険証:1~3週間程度
国民健康保険:即日
保険証がない場合には、診療料金を実費で支払うことになります。
しかし保険証が再発行されれば再精算してもらうことができますので、再発行された後に保険証と領収書を持って再び病院へ行きましょう。
健康保険の切り替え
退職後は、健康保険を切り替える必要があります。
選択肢は以下の4つがあります。
➀国民健康保険に切り替える
最も一般的な選択肢であり、多くの人がこのパターンになるでしょう。人によって支払金額が異なります。
提出期間:退職日から14日以内
提出先:居住地の市区町村役所の健康保険窓口
準備物:健康保険資格喪失等証明書、各市区町村で定められた届出書、身分証明書、印鑑
➁任意継続非保険者に切り替える
退職した会社の健康保険に最長2年間継続して入るという方法です。会社に2か月以上勤めていた場合に加入資格があります。
提出先:会社または健康保険組合
準備物:健康保険任意継続保険者資格取得申出書、住民票、1か月分の保険料、印鑑
➂家族の扶養に入る
この場合、保険料の支払い義務がなくなります。しかし年収が130万円を超えていたり、夫や親の収入の半分未満でない場合には扶養から外れる事になるので注意が必要です。
提出先:家族の勤務先
準備物:世帯全員の住民票(被保険者と別姓の場合)、源泉徴収票、退職証明書or離職証明書のコピー、失業保険等を受給している場合は、受領金額の分かるもののコピー
➃転職先の社会保険に切り替える
新しい就職先での就業開始が退職日の翌日の場合、上記3つすべて必要ありません。
健康保険資格喪失証明書を転職先に提出すれば完了です。
健康保険資格喪失証明書は各都道府県のHPでダウンロードができます。
まとめ
- 退職後、保険証は速やかに会社に返却しましょう(郵送可)
- 健康保険の切り替えは、自分に合ったものを速やかに選択しましょう
退職日までに保険証をどうすればいいかを判断し、トラブルを避けましょう。
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