ここからは、2014年度に発表されたブラック企業大賞のノミネート企業を解説するわね!
2014年のブラック企業大賞を受賞した企業は こちら↓
2014年、ブラック企業大賞委員会によってブラック企業大賞の受賞およびノミネート企業が発表されました。
そこで今回は、受賞企業一覧と、ノミネートされた理由について解説していきます。
↓ ブラック企業大賞受賞・ノミネート全72社をみてみる ↓
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2014年のブラック企業大賞は、株式会社ヤマダ電機が受賞しました。
- ブラック企業大賞:株式会社ヤマダ電機
- WEB投票賞:株式会社ヤマダ電機
- 特別賞:東京都議会
- 業界賞:(アニメ業界)株式会社 A-1 Pictures | (エステ業界)株式会社 不二ビューティ(たかの友梨ビューティクリニック)
- 要努力賞:株式会社ゼンショーホールディングス(すき家)
2014年度のブラック企業大賞にノミネートされた企業一覧は、以下の通りです。
※タップすると該当箇所へジャンプします
- Web投票・一般投票結果
- 【ヤマダ電機】相次ぐ死。新任フロア長が自宅で首つり自殺
- 【東京都議会】セクハラヤジ発言が社会問題に
- 【たかの友梨】「潰れるよ、うち。それで困らない?」威圧的なパワハラ発言が問題に
- 【A-1 Pictures】月100時間超の残業、うつ病発症後に自殺
- 【すき屋】2012年に続き2度目の受賞
- 【大庄】男性社員が就寝中に急性心不全で過労死
- 【JR西日本】自宅マンション14階から投身自殺
- 【タマホーム】急性心筋梗塞で過労死認定
- 【株式会社リコー】大量リストラ、島流し人事に従業員が提訴
- 【秋田書店】読者プレゼントの水増し?従業員を懲戒解雇?驚きの不祥事とは
- 【正智深谷高校&㈱イスト】偽装請負を告発した非常勤講師
Web投票・一般投票結果
ブラック企業大賞は、事前に集計した「Web投票」の結果と、当日イベント会場に来場した方々が投票した「一般投票」の結果をそれぞれ公表しています。
詳細はこちら▶ ブラック企業大賞とは
ここからは、「Web投票」と「一般投票」を合算した結果を見ていきましょう。
順位 | 企業名 | 投票数 |
---|---|---|
第1位 | ヤマダ電機 | 5,256票 |
第2位 | 東京都議会 | 3,207票 |
第3位 | タマホーム | 2,439票 |
第4位 | リコー | 2,314票 |
第5位 | 秋田書店 | 1,420票 |
第6位 | A-1 Pictures | 1,130票 |
第7位 | たかの友梨 ビューティクリニック | 1,049票 |
第8位 | 大庄 | 837票 |
第9位 | JR西日本 | 679票 |
第10位 | ゼンショー ホールディングス | 570票 |
第11位 | 正智深谷高校&イスト | 401票 |
ここからは、各企業がどのような経緯・理由から受賞したのか、その理由について見ていきましょう。
【ヤマダ電機】相次ぐ死。新任フロア長が自宅で首つり自殺
2007年9月19日、「ヤマダ電機」に勤務していた当時23歳の男性(※以下、Aさん)が、自宅で首つり自殺した状態で発見されました。
長岡労基署は、Aさんの死亡について2011年6月に労災認定しています。
Aさんは2004年に専門学校卒業後、契約社員としてヤマダ電機に入社後、死亡する1ヵ月前に正社員として再雇用されています。
これまで正社員経験がなかったAさんですが、新規オープンを控えるヤマダ電機「テックランド柏崎店」(新潟県柏崎市)のフロア長に抜擢されたことで、管理職としての責任・重圧に耐えられなかったのではないかとの見方もありました。
Aさんの時間外労働時間は、死亡前1カ月は106時間21分、開店直前の1週間で47時間30分に達し、午前0時ごろまで残業する毎日が続いており、赴任後は休みを取れなかったそうです。
Aさんの遺族は、2013年12月、安全配慮義務の違反があったとして、損害賠償など計約1億2100万円の支払いを求めて、前橋地方裁判所高崎支部に提訴しました。
「ヤマダ電機」側は、裁判の場で「開店準備では他店から約200人の応援スタッフを派遣していた」「業務は単純作業が中心で、本社指示のもと、マニュアルに沿って進められる環境が整っていた」等といった反論をしています。
その後、2016年5月19日、前橋地方裁判所高崎支部は、Aさんの遺族が主張する内容は根拠に欠けるとして棄却することとなり、「ヤマダ電機」側の主張を全面的に認めました。
しかし、この判決に対してAさんの遺族が控訴し、東京高等裁判所において再び裁判で争うことになります。
この後、「ヤマダ電機」側は、Aさんの遺族との間で裁判上の和解を行い、全面的に解決したことを公表しています。
なお、「ヤマダ電機」が2014年度のブラック企業大賞を受賞した理由として、他にも自殺により亡くなられた方が出ていることが挙げられます。
2004年4月上旬、当時29歳の契約社員が上司からの罵倒の末に自殺に追いやられた報道や、2013年7月には「テックランド船引店」店長が営業不振の責任追及に耐えられず、架空売上データを報告後、自殺に追い込まれた事例もあります。
また、「週刊文春」の調べでは、2013年9月7日以降の4週間で、残業時間が40時間を超えた従業員は全国607店舗で1,819人、さらに46人の店長が、厚生労働省の定めた「過労死ライン」(残業時間が月平均80時間)を超えている公表されています。
【東京都議会】セクハラヤジ発言が社会問題に
2014年6月18日、東京都議会で、当時36歳のみんなの党所属 塩村文夏(あやか)都議が、女性の妊娠や出産に関する都の支援対策について質問していたところ、
「早く結婚した方がいいんじゃないか」
などと、心ないヤジが複数飛び交う映像が流れました。
当時の映像は、まだYouTube動画に残っています。
「早く結婚した方がいいんじゃないか」などとヤジを飛ばしたことを後に自白した鈴木章浩議員は、塩村都議に謝罪することとなりました。
この後、鈴木議員は自民党会派閥の離脱を申し出た後、議員は辞職せず、「都議会再生」という都議会新会派立ち上げを届け出ます。
鈴木議員の他にも問題視された複数のヤジがあったため、塩村都議所属のみんなの党は、声紋鑑定を実施したものの、本人の特定には至りませんでした。
なお、鈴木議員以外では山下太郎都議が「がんばれよ」「動揺しちゃったじゃねえか」等とヤジを飛ばしたことに対して自ら名乗り出るも、「自民のヤジ攻めにあっていると思い応援した」等とコメントしています。
【たかの友梨】「潰れるよ、うち。それで困らない?」威圧的なパワハラ発言が問題に
株式会社不二ビューティの代表を務めるたかの友梨(ゆり)氏は、カリスマ美容家として数多くのバラエティ番組で活躍しています。
コトの発端は、「不二ビューティ」に勤める従業員が、1日12時間労働・1か月あたり平均80時間もの残業や、ほとんど休憩がとれないといった過酷な労働環境問題に疑問を感じ、労基署に通報したことです。
通報後、仙台労基署の調査が入り、従業員の未払い残業代を支払うよう、「不二ビューティ」に通達がなされました。
その後、従業員が所属する労働組合の告発により、たかの友梨氏が通報した従業員に対し、長時間にわたり詰問を行ったことが、記者会見の場で明らかとなりました。
実際の音声がYouTube動画で公開されているので、以下、共有します。
うちは、残業代といっても改めて払わないけれどもだよ。
頑張れば頑張った分というものもあるじゃん。そうやって払ってるわけだよ。
あんたの言うことは私も正しい(と思う)。
だし(それに)、そのユニオンの人も決して、みんなの幸せを願ってやってるんだろうから、間違っているとは言わないけれども、この業界の実態を分かったときにどうなんだろうか?ねぇ?
こういう中で、労働基準法にぴったりそぐったら…絶対成り立たないんだな。潰れるよ?うち。それで困らない?
この状況でこんだけ赤字が出てるのに、そういう風にみんなには吐き出したりなんかして、やっぱりあなた居た会社、潰してもいい?
(従業員が組合員かどうか確かめている)組合に入られた?入られた?入った?正直に言ってもいい。入ってない?
人を育てたり作ったりするところには、その、本当…会社が法律通りにやったら、あんまりサービス業って上昇しないじゃん。誰も知らないでしょ?36協定なんてね。
写真の代表の名前を労基に届けないといけないの。各店。
で、今さ、みんな各店うやむやだよ。
青文字の部分は、筆者の脚色と補足ですが、他はYouTube動画の音声をそのまま文字に起こしています。
動画は数分のみですが、実際には2時間半以上の拘束時間があったようです。
労働組合によれば、詰問を受けた従業員はショックを受けて出勤ができなくなってしまったそうです。
たかの友梨氏は、この後女性従業員に威圧的な発言に問題があったとして謝罪後、和解の方向へと向かいました。
【A-1 Pictures】月100時間超の残業、うつ病発症後に自殺
アニメ制作会社「A-1 Pictures」に勤めていた当時28歳の男性(※以下、Aさんと記載)が、自宅で自殺した状態で発見されました。
新宿労基署は、自殺の原因が過労によるものだったとして、労災を認定しています。
Aさんは、ソニー系列大手の「A-1 Pictures」に正社員として入社後、『おおきく振りかぶって』『かんなぎ』等といった有名アニメ作品の制作管理を担当していました。
「A-1 Pictures」の職場には、勤怠管理のタイムカードはなく、残業をしても時間外手当が支払われていませんでした。
Aさんは、ネット上に「10ヵ月で3日しか休めない」「午前4時過ぎでも仕事が終わらない」といった内容を書き残しています。
長時間勤務が原因でうつ病を発症したAさんは、2009年12月に退社します。
翌年の2010年10月に自宅アパートにて自殺しました。
新宿労基署の調べでは、Aさんが会社のサーバに自身の出退勤記録を残していたため、月100時間を超える時間外労働があったことを認定しました。
【すき屋】2012年に続き2度目の受賞
牛丼チェーン「すき屋」を運営する株式会社ゼンショーホールディングスは、2012年に続き、2014年度には要努力賞を受賞しました。
授賞理由として、2014年7月31日、ゼンショーホールディングスに宛てた「『すき家』の労働環境改善に関する第三者委員会」の調査報告書が公表されたことが挙げられます。
調査報告書には、ほぼすべての従業員が24時間勤務を強要されていたことや、月500時間超の過酷な労働時間があったことが記載されていました。
「すき屋」の深夜一人体制勤務、いわゆるワンオペ勤務については、トイレ休憩すらままならず、強盗事件が頻発したことで社会問題にまで発展しました。
2015年より、株式会社ゼンショーホールディングスはワンオペ勤務の解消に取り組み、人材不足のエリア1000店舗以上もの深夜営業休業に踏み切る等、労働環境の改善に力を注いでいます。
【大庄】男性社員が就寝中に急性心不全で過労死
居酒屋チェーン「日本海庄や」を経営する東証一部上場企業「大庄」に入社した当時24歳の吹上元康さんは、就寝中に急性心不全を起こし、2007年8月11日に過労死しました。
大津労基署は、初任給約19万円に時間外労働80時間分をあらかじめ組み込んでいたことや、元康さんの死亡前4カ月間の総労働時間は1カ月平均276時間で、時間外労働は平均112時間だったとして、労災を認定しました。
元康さんのお通夜には、代表の平辰(たいら・たつ)から以下の弔電が届けられています。
天命とは申せ、これからの人生が始まろうとしているのに、今日はお別れをしなくてはならい宿命に、涙尽きるまで流れる涙を止めることができません。辛いお別れですが、どうか早く生まれ変わりになられ、この世にかえられることをお祈り申しあげ、謹んで西の空を仰ぎ、合掌し、お見送りをいたします。
遺族は、元康さんの死を「天命」などと表現するこの弔電を送ってきた平辰代表に対し怒りをあらわにし、損害賠償を求めて「大庄」と平辰代表取締役ら4人を京都地裁に提訴します。
裁判の結果、役員個人の賠償責任が認定されることとなり、会社と役員に計約7860万円の支払いが命じられました。
その後、「大庄」は控訴・上告するも、大阪高裁はこれを棄却しており、遺族側の圧勝となりました。
【JR西日本】自宅マンション14階から投身自殺
2012年10月、当時28歳の男性(※以下、Aさん)が自宅マンション14階から投身自殺をしました。
2004年、「JR西日本」に入社したAさんは、社内評価が高く、上司や同僚からの信頼も集めており、将来を期待されていました。
2011年6月に自動列車停止装置(ATS)整備などの信号保安システムの施工管理をする部署に配属されたAさんは、大阪府泉佐野市内にあるJR阪和線とJR関西空港線の分岐する交通の要衝「日根野駅」の「連動装置取替工事」の管理を担当することになります。
Aさんは連日、昼夜連続勤務や休日勤務を繰り返し、過酷な労働環境が原因でうつ病を発症しました。
- 10か月連続で残業月100時間超
- 最長で月254時間49分の時間外労働
- 自殺前9カ月間の時間外労働時間は月約113~254時間
尼崎労基署は、上記の労働実態があったとして労災申請を認定します。
Aさんの妻と両親は「JR西日本」に対し、慰謝料や逸失利益など総額1億9144万円の支払いを求め、大阪地裁に提訴しました。
裁判の結果、大阪地裁は「JR西日本」に約1億円の支払いを求める判決を下しました。
【タマホーム】急性心筋梗塞で過労死認定
福岡で設立後、わずか15年で東証一部上場を果たしたハウスメーカー「タマホーム」で2011年10月13日未明、当時47歳男性社員(※以下、Aさん)が急性心筋梗塞で亡くなっているのが発見されました。
Aさんが亡くなる当日、業務扱いとして強制参加だった「タマホーム」支店対抗ソフトボール大会に出場していたそうです。
Aさんは2007年7月3日にタマホームに入社後、2009年までは工務課で現場監督として下請けの管理業務を担当し、2010年からは営業職の主任に就任しました。
東日本大震災が起こった2011年3月以降、被災者のいわき市への転居ニーズが急増したため、「タマホーム」社内では慢性的な人員不足が起こっていました。
Aさんが亡くなる前、半年間の残業時間はもっとも短い月で83時間、最長で103時間とされており、2012年8月にいわき労働基準監督署が労災認定しました。
遺族は、2013年9月6日に「タマホーム」に対し、約1億400万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴しています。
【株式会社リコー】大量リストラ、島流し人事に従業員が提訴
コトの発端は2011年5月、「リコー」が『人員リソース改革』を称した、グループ全体で約1割にあたる従業員1万人の削減を発表したことです。
「リコー」は、40代と50代の従業員を対象に、「人事に関する面談」等と偽り、執拗に退職勧奨を行うも、男性(※以下、Aさんと記載)は拒否します。
「リコー」は、計4度にわたる退職勧奨を断ったAさんに対して、「物流会社リコーロジスティクス」への出向を指示します。
「リコーロジスティクス」へ出向後、担当する業務内容は倉庫内で行う立ち仕事・単純作業のみで、Aさんら出向組には、個人の机やパソコンも支給されない等、身体的・肉体的に大きな負担があったことは明白でした。
出向先が明らかな「追い出し部屋」だったことは、技術畑でキャリアを積んできたAさんにとって屈辱的な労働環境であったと言えるでしょう。
Aさんは、「リコー」社内での表彰も複数回されており、登録特許100件以上の『パテントマスター賞』を受賞したトップクラスの技術者だった。
2012年6月8日、Aさんは同様に出向を命じられた技術者と共に、東京管理職ユニオンに加入し、団体交渉をスタートしました。
Aさんら従業員たちは、「リコーロジスティクス」への出向の無効や、出向による身体的・精神的苦痛に対する慰謝料として各220万円を「リコー」に求め、東京地裁に提訴します。
裁判では、慰謝料こそ認められなかったものの、出向は無効となり、Aさんら従業員の全面勝訴となりました。
【秋田書店】読者プレゼントの水増し?従業員を懲戒解雇?驚きの不祥事とは
漫画雑誌『少年チャンピオン』などで知られる「秋田書店」が、読者プレゼントの水増しを不正に行っていたことが、消費者庁の調べで分かりました。
「秋田書店」が行った不正とは、2010年5月から2012年4月に発売された雑誌『ミステリーボニータ』『月刊プリンセス』『プリンセスGOLD』3誌の読者プレゼントで、当選者数を実際より多く表示していた、水増し行為です。
水増し行為とは、プレゼント当選者欄に架空の氏名を掲載したり、50名の当選枠があるプレゼントを3名のみ郵送しているといった不正のことです。
消費者庁は、「秋田書店」の水増し行為が景品表示法5条2号の有利誤認に当たるとして、「秋田書店」に再発防止等を求める措置命令を出しています。
景品表示法に定める有利誤認とは、商品・サービスの価格が、事実と相違して、
- 実際よりも有利である(安い)と誤認させる
- 他社の商品・サービスよりも有利である(安い)と誤認させる
ことを規制する。
- 例:
- チラシで「通常価格3000円を1500円」と表示していたが、過去に3000円で販売したことがなかった。 注)定価・小売希望価格のない商品
- 通販商品で「会員になるとお得」と表示していたが、5個以上購入の場合という条件を表示していなかった。
- 外貨預金で「大型利息」と表示していたが、手数料がかかることを表示していなかった。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E7%94%B0%E6%9B%B8%E5%BA%97
「秋田書店」の水増し行為が発覚した経緯は、2007年から4年にわたり景品担当業務を先輩社員より引き継いだ女性社員(※以下、Aさんと記載)が上司へ何度も不正をやめるよう訴えたところから始まります。
Aさんは、引き継いだ際に前任者より水増し行為を他言しないよう指示を受けており、罪の意識に苦しみ続けていました。
やがて、Aさんは精神的なストレスにより、2011年9月から傷病休職に入ります。
なんと、「秋田書店」は、水増し行為の隠ぺいを目的に「読者プレゼントを着服した」として、Aさんへ懲戒解雇を通知したのです。
Aさんは「水増し行為の罪をなすりつけられた」として、各メディアに潔白を訴えると、「秋田書店」は自社ホームページ内で社告を掲載しました。
以下、引用した文章を一部掲載いたします。
(※一部抜粋)
一例を挙げれば、元社員は、あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が商品をほしいままに不当に窃取したことによるものです。
Aさんは、懲戒解雇の撤回と330万円の損害賠償を求め、提訴します。
2015年10月28日、東京地裁にて和解が成立。
「秋田書店」は、水増しした理由については、プレゼント用景品のメーカーが不況で無償提供してくれないようになり、自前で用意しなければならない苦しい状況になった等と説明しています。
【正智深谷高校&㈱イスト】偽装請負を告発した非常勤講師
非常勤講師として勤めていた当時32歳の女性が、違法な偽装請負で働かされていたとして、自らの正規職員としての地位確認と約450万円の未払い賃金支払いなどを求めて、さいたま地裁に提訴しました。
女性は人材派遣会社「イスト」に登録後、2010年4月から2年間、業務委託契約を結びながら「正智深谷」高校の指揮下の元で働く、いわゆる偽装請負の状態でした。
本来、業務委託契約とは、会社と雇用関係を結ばず、対等の立場で業務を進めるものですが、実際は授業の進め方等はすべて「正智深谷」側から指示を受けていたのです。
女性ご自身のお話によると、現代社会科の授業を1コマ9,000円で契約しており、1カ月16コマの授業をして、月収90,000円プラス交通費を受け取っていましたが、業務委託なので、労災や健康保険は自腹となっていました。
業務内容に関しても、他にも試験問題の作成や採点、会議への出席や生徒への補講等も担当しており、徐々に自身の働き方に疑問を感じてきたそうです。
女性は、自ら「正智深谷」の校長に非常勤講師として直接雇用してもらえないか打診したところ、一度は受諾し契約書も交わしたものの、のちに「イストとの信義に反する」などとして反故にされた上に、契約終了を告げられたそうです。
そうして、2012年2月、「正智深谷」側から一方的に契約を打ち切られたAさんは、飲食店のアルバイト等を掛け持ちして生計を立てていたと言います。
2013年、女性は「正智深谷」高校と人材派遣会社「イスト」に対し、学校側への地位確認と損害賠償など約2,090万円を求めて提訴しました。
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